実は便利な懐中時計

カッコイイ、そして利便性も高い懐中時計

懐中時計の魅力

懐中時計

 

腕時計が一般に広まる以前、だいたい80年以上前は懐中時計が使用されていました。当時は機械式しか無かったので、毎日ゼンマイを巻いて使用されていました。ポケットに入れて携帯するので「ポケットウォッチ」ともいいます。

やがて、より素早く時間を確認できる腕時計にその地位を奪われましたが、今でも利用者、愛好家はいます。腕時計も便利ですが、実は懐中時計も実用性があり、まだまだ捨てたものではないですね。画像は管理人が愛用する懐中時計ですが、腕時計にはない良さ、便利さがあります。

 

ローマ字仕様の懐中時計

 

まず、画像のように部屋では置時計としても使えます。これはなかなかオシャレです。スタンド機能が付いているものが多く、部屋のインテリアにもなります。室内では置時計、出先では腕に巻かずにポケットに入れられるので、傷が付く心配が非常に少ないです。なので、腕時計と違って「高級品だからキズが心配」になりにくいです。

 

ルーペ付き懐中時計

 

また懐中時計にも、機械式とクォーツ式があります。特性は腕時計と全く同じです。また物によっては画像のように文字盤にカバーが付いているモデルもあります。(これはガラスがルーペになっているタイプです。)デミハンターといって金属のカバーが付いている物もあります。

デザインにこだわるなら機械式が良いですし、使い勝手、ランニングコストならクォーツがオススメです。ちなみに懐中時計にも電波ソーラー式のモデルもありますし、機械式には一部ですが自動巻きモデルもありますが、懐中時計はあまり動かさないので、手巻き式の方が現実的ですね。

 

 

懐中時計なら、夏場に腕が蒸れないです。

腕時計の最大のウィークポイントと言えそうなのが、夏場のバンドの蒸れ。タオルで小まめに汗を拭くか、不快なら腕時計を外してしまう方も多いかと思います。真夏だけは、腕時計は快適とは言い難いですが、腕に付けない懐中時計はそんな心配がいりません。ポケットに入っていますから、夏場に最も向いている時計です。

ジーンズのポケットに入れた懐中時計

 

夏はTシャツにジーンズ、という方も多いと思います。画像のように懐中時計をジーンズに収めて使用できます。実はジーンズの小さいポケットは、懐中時計を収めるためのポケットとして、昔から変わらず残っているものです。(ウォッチポケット、またはコインポケットといいます。)

画像はリーバイス501モデルですが、他の大概のブランドのジーンズにもこのポケットが付いています。昔ながらの小さいサイズの懐中時計(38mm以下程度)は入りますが、超大型の50mmサイズなどは入らないと思います。

 

ジーンズと懐中時計

 

邪魔にならず、ファッション性も高いのが懐中時計の魅力です。なかなかカッコイイと思いませんか?ちなみに日常的に使用するならクォーツ、休みの日にしか使わないなら機械式も良いですね。

またチェーンは画像のような金色の他にもシルバーの物や紐のタイプもあります。そして「根付」といって、コインなどのアクセサリーを付けられる物もあります。

 

そして夏だけでなく、秋冬にはライダースジャケットなどの袖の長い服を着る方にも、腕時計と違って邪魔にならないメリットがあります。あとはドレスシャツにカフスを付けていると、キズの付き易い腕時計はしにくいですよね。そんな時にも懐中時計は重宝しますよ。

 

懐中時計のチェーン装着例

 

ベストに懐中時計をいれた画像

 

懐中時計は、ベストのポケットに収めるのが最もサマになるかもしれません。昔の英国紳士のようなカッコ良さがありますね。良いアクセントになっていて、ファッション性の高さを感じます。なお高価なベストには、懐中時計専用のボタンホールが付いている物もあります。現代ではかなり希少ですが…。

 

ベストと懐中時計

 

懐中時計はポケットに入れて、チェーンのフックはボタンホールの裏側へ通して引っ掛けています。懐中時計の止め方に特にルールは無いですが、見栄え良く固定できればそれでOKだと思います。

 

スーツのポケットに懐中時計

 

スーツの場合。ジャケットの内側ポケットに収めるのが無難ですね。良いスーツですと、懐中時計を付けるためのボタンホールなどが付いている場合が多いです。画像ではポケットにフックを掛けて使用しています。

 

 

ピーコートと懐中時計

 

ピーコートでの装着例。袖のボタンが金属製で、腕時計にキズを付けたくない場合などに重宝します。パッと見ても、何か高価な物を付けている雰囲気があって、いいと思いますね。

 

懐中時計でも、安物はダメです。

このように、意外と便利でファッション性もある懐中時計。欲しくなった方もいるかもしれません。

アドバイスとしては、懐中時計は5千円以上の物をオススメします。数千円の物はすぐに壊れたという話を良く聞きます。5千円以上なら、機械式やクォーツでも実用に耐えると思います。

コストパフォーマンスなら、やはり懐中時計でも国産品がベストですが、趣味性の高いものですからスイスやアメリカ、イギリス辺りのブランド品もカッコ良いですよ。

ティソ、アエロなどのブランド品がとても美しく、一生モノと言えそうです。エポスやラポートなども手が届きやすい値段で、充分楽しめるのではないでしょうか。

 

また、100年以上前にアメリカやイギリス等で製造された、いわゆる「アンティーク懐中時計」もあります。とても雰囲気が良く、エルジンやウォルサムなど、4~10万円辺りで買えるものが多いです。

彫金がとても美しいですが、古いので個体差も大きく時計の日差が1日1分くらいはズレます。部屋での観賞用には良いですが、毎日使うのはやや厳しいかと思います。

豪華な14金や18金などの金無垢や銀無垢の物もあり、豪華なものは2~30万くらいしますが、素晴らしいデザインでコレクション製も高いですね。

ちなみに「アンティーク調」の懐中時計もあります。パッと見ではアンティーク時計に見えます。雰囲気も良いので悪くないですね。

 

 

なおスケルトン仕様の懐中時計は観賞用としてオススメです。機械式時計特有のあのコチコチ音も大きく、専用の台座も販売されています。少々高価ですが、趣味として楽しむのも良いかもしれませんね。