腕時計のバンドには、「革バンド」、「メタルバンド」、「ウレタンバンド」、「ナイロンバンド」などがあります。
バンドの他に「ベルト」とも言われます。4種類それぞれに長所、短所がありますが、お好みで選ぶか、または季節ごとに付け替えるのも一つの方法ですね。または腕時計を使用するシーンにあわせて腕時計ごと使い分けるのが一番現実的かもしれません。
ちなみに、腕時計はケースごとにバンドの幅(横幅)が決まっています。男性用なら18mm~20mmが多く、女性用ですとかなり細くなります。バンド交換は自分でもできますが、時計店などでバンドの交換を依頼したほうが楽ですし、お店で購入すればバンド交換は基本的に無料なのが普通ですね。
革バンド
腕時計のベルトの中で、最も見栄えの良いものが「革バンド」だと思います。
軽くてそこそこ丈夫、尚且つ高級感があり、色や種類もバリエーション豊富ですね。またもっともフォーマルな腕時計のベルトでもあります。
ただし欠点もあり、汗や水分を吸収して脆くなり易いですし、汗の匂いが付いたり、しっかりとケアをしないと最悪の場合カビが生えることもあります。また経年劣化で千切れると腕時計ごと落下させてしまう危険性も。そのため定期的なメンテナンスや交換が必要になります。その為夏場の使用には向きません。
しっかりとケアを行い、丁寧に扱う事で、最も高級感あふれるバンドになります。とっておきの腕時計には上質な革バンドが似合いますね。使い方次第ですが、数年はもちます。
なお、1万円前後の時計に付いてくる革バンドは、安価でぶ厚い牛皮なのでかなり固いです。装着時の快適性は低いので、できるだけ凡庸の革バンドに交換されることをオススメします。色も豊富な「BAMBI」製で2500円くらいからあります。柔らかくて抗菌防臭加工されている革バンドですと、非常に快適で良いですよ。
革バンドのケア方法は、他の本革製品と同じく、水や汗を小まめに拭き取り、乾いた布で拭き上げる事です。高価な革バンドなら、ごく少量のミンクオイルを塗って空拭きする事をオススメします。革がシットリしますよ。
また高価な革バンドは、ツヤ・光沢が全く違います。高級感があり大変美しいですね。予算とお好みで選ばれるのがオススメです。
革バンドの種類
・カーフ(牛革)
生まれてから半年以内の子牛の革です。黒色で、最も安価な革バンドです。低価格な腕時計の革バンドに多く採用されています。落ち着いた風合いがあります。光沢はありますがやや固い物もあり、厚みは薄いほうが柔らかく快適性が高いですね。また品質もピンキリです。
・ワニ革
クロコダイル、アリゲーター、カイマンなど種類があります。比較的高価な腕時計に使われています。独自の風合いがあり、少々固いですが丈夫です。光沢があるので少し離れてもそれと分かる高級感がありますが、このあたりは人により好みが分かれるかも知れませんね。
・パイソン
ヘビ皮で、高価ですがキメ細かい模様があり、大変美しいです。柔軟性もあり肌触りも好きな方が多いですね。価格はそれなりにしますが、他の革バンドには負けないキレイさがあります。
・馬革
ホースレザー、コードバンとも呼ばれます。馬革は大変しなやかで、毛穴が少ないのが特徴といえます。牛革よりも長持ちしますし、肌触りも素晴らしいですね。個人的にはこの馬革が一番好きですね。茶色くて滑らかなので、固い革バンドが嫌な方にはオススメです。
見た目はやや地味な感じがしますが、使うほどに光沢が出てきます。革財布にも使用される素材なので、なかなか丈夫ですし、経年変化を楽しめる、味わいのある素材といえます。
・サメ革
シャーク、シャークスキンとも言い、表面に筋が多いのが特徴です。凹凸が豊かで、線状に模様があり、水分にも大変強くて丈夫です。使い込むほどに艶が出てくる特製があり、色は青色系統が多いですね。非常に希少価値も高く、高級時計のバンドとしても多く採用されています。
希少価値が高く、非常に高価で、普段はなかなかお目にかかれない種類のバンドです。なおオスよりもメスのサメ革の方が柔らかいですね。恐らくは最も耐久性に優れている革バンドです。
独自の風合いとカッコ良さがありますが、なにぶん高価なので合成革で楽しむ方法もあります。フェイクレザーのサメ革調なら数千円で販売されており、かなり本物に近い質感があります。
金属バンド
腕時計用に使用されている金属バンドはステンレス製がほとんどですが、一部チタン合金製もあります。これはステンレスは重い為、より軽い金属素材としてチタン合金製も用意されているわけです。
ただしステンレスもチタンも一長一短があります。以下で紹介していきます。
ステンレスバンド
腕時計用のステンレスバンドは、光沢があり非常に丈夫で、熱や水にも大変強く、正しく使用すれば10~20年程度は使える、最も丈夫なバンドです。また錆び難いので、高温多湿な日本では最も多く使用されているバンドでもあります。磨き方次第で光沢も調整でき、メーカーによっては磨き分けて光沢を調整している例もあります。
現在、時計のほとんどの金属ケースにも使われているステンレスは、経年劣化も少なく、最も丈夫ですが、多少の短所もあります。
・ステンレスバンドの短所
重い。ほとんどこの一言に尽きます。この「重い」という短所以外では、最高の素材なのですが。なお、価格帯によってはステンレスバンドの中を空洞にして軽くしているものもあります。低価格帯、1万円前後の腕時計に多いですね。「巻きブレス」といわれ、軽いですがそのかわり質感はやや劣ります。
また、無垢ステンレスといって、中が中空でないバンドもあります。メッキでない為磨きやすく、仕上がりも大変美しいですが、その代わり大変重いです。3万円以上くらいの時計に多いですね。
しかし、逆にこのステンレスの重さが良いという方もいます。ズッシリ感というか、いかにも大事な時計をはめている感じにさせてくれる、というわけです。
ただしこの「重さ」が曲者で、こればかりはカタログでは分かりにくいです。メーカーによっては通常のカタログで時計の重量を記載しない場合もあります。折角、高いステンレスバンドの時計を買ったものの、通販などで試着していなかった為に購入後に重過ぎて辟易してしまい、結局手放したり他の軽い腕時計を買い増しする例が多いですね。
ですので、ステンレスバンドの腕時計は、実店舗で実物を良く見て、試着してみて重過ぎないか確認してから購入されるほうがベターですね。特に機械式腕時計は部品点数が多く重いので、それにステンレス無垢のバンドの組み合わせですと、重さが150gを超える場合が多いです。最も思い腕時計は、200g以上の物もあります。
個人差もありますが、だいたい腕時計は120gを超えるあたりから重く感じます。もちろん軽いほど快適です。またステンレスは金属アレルギーの方には合わないです。体質によりますが金属アレルギー持ちの方はチタン合金を検討してください。
「少し重いが、光沢がキレイで、非常に丈夫」なのがステンレスバンドです。
ただし、使うごとに細かいキズが付きやすく、このキズがメタルバンドの光沢を鈍らせます。これは定期的にコンパウンドなどで磨いてあげることで輝きを取り戻せますし、メーカーに出せば見違えるほどきれいに磨いてもらえます。これは「新品仕上げ」といいます。
チタン合金バンド
「ステンレスは重い」という問題を一気に解決してくれるのが、このチタンバンド。チタンは非常に安定した金属で、ステンレスよりもさらにサビに強く、汗や汚れも平気で、尚且つ非常に軽く、とても丈夫です。もちろんその分高価ではありますが、軽い金属バンドならチタンが最高です。
これだけステンレスよりも優れている素材であるチタンですが、実はラインナップは少なめです。なぜかというと、光沢、美しさではどうしてもステンレスの方が優れているからですね。チタンはやや暗い色合いの金属なのです。その為、どうしても見栄えの良いステンレスが多く使われています。
しかし、軽さでは断然チタンが有利ですし、チタンは金属アレルギーの心配がほとんどありません。肌が敏感な方や軽い腕時計が良い方はチタンバンドの腕時計がオススメです。
「ステンレスよりずっと軽いが、光沢面ではやや劣る」のがチタンの特徴ですね。
またチタンはステンレスよりもキズが付き易いと言う方もいますが、実際にはあまり変わらないというか、「モノによる」としか言えません。表面にコーティングがされていればかなりキズが付き難いです。ただステンレスよりも色が暗い分キズは目立ちやすい傾向はあります。
チタン、ステンレス共に長年の使用で少しずつ伸びてくる欠点もあります。またコマを止めるピンの部分がやがて汚れで錆びてきますが、その場合は新しいバンドへ交換したほうが良いですね。
なおメタルバンドは、非常に細かい部分の汚れが取りにくいですが、時計店で「超音波洗浄機」にかけることでキレイにできます。値段も安いですし、年に1度くらいは洗浄されるのがオススメです。
ウレタンバンド
ウレタンバンドとは、「樹脂バンド」のことです。カシオのGショックに代表されるような、柔らかいプラスチック的なバンドです。非常に軽く、汗や汚れが付いても簡単に拭き取れ、革バンドと違って匂いも付きにくく、なかなか丈夫で、そういった意味で最も快適に使えるバンドと言えます。また安価なのも魅力ですね。
金属バンドのように小キズが気になるようなこともありませんし、革のように匂いが気になる心配もありません。見栄えでは劣りますがメンテナンスが容易で、実用性は最高といえます。
ウレタンバンド自体の価格も千円程度からありますし、カラーも豊富です。また柔らかくて手触りもよく、金属アレルギーの心配もありません。
欠点といえば、紫外線などの経年劣化でヒビが入る、切れるときは一気に切れることくらいでしょうか。その為、硬くなってきたりヒビが出てきたら早めに新品に交換しましょう。
またウレタンバンドは数千円の時計に多く使われています。だいたいは時計のケース自体もプラスチックで、全体の重さも60g程度と非常に軽量で快適ですし、バンドの交換費用が元の腕時計の値段と変わらない場合がほとんどかと思います。この場合は腕時計ごと買い換えたほうが無難ですね。
ナイロンバンド
これは「ミリタリーウォッチ」に代表される、ナイロン製のベルトです。軽くて丈夫で、しかも簡単に自分で交換できる為、愛用者も多いですね。カラーも非常に豊富で、もっともお洒落なバンドといえそうです。
ナイロン製なのでキズにも強く、軽いですが汗や汚れは付きます。それでも化学繊維なので匂いの心配もありませんし、また時計から外して丸洗いすることも可能です。気に入った色のナイロンバンドとカッコ良い時計の組み合わせを楽しめます。
少々マニアックな感じもありますが、腕時計のバンドのバリエーションを楽しみたい方には最も良い素材かもしれませんね。ただ時計のバンドはそれぞれ幅のサイズが決まっていますので、あらかじめバンド幅のサイズを確認しておきましょう。
腕時計のバンドは基本的には緩めに締めましょう。
素材の種類に限らず、腕時計のバンドは、少し緩めに巻くのがコツです。こうすることで通気性も良くなり、バンドへの負担も減ります。一般にバンドを腕に巻いた状態で、さらに指が一本入るぐらいが基本になります。
ただし、これは一般的な普通の重さの時計での場合になります。機械式などのやたら重い時計ですと、200g前後の非常に重いモデルもあります。このくらいになると、通常のバンドが緩めの巻き方ではドスンドスンと重い腕時計が動き、不快に感じる方も多いかと思います。
重い時計は、逆にバンドがピッタリフィットするくらいに、隙間無く巻いてください。こうすると腕時計は腕からズレないので、重さも気になりにくくなります。その代わり蒸れ易いですが、小まめに外して腕を拭くと快適です。
